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裁判員裁判について

 現在,裁判員裁判対象事件を国選弁護人として担当しています。

 裁判員裁判を担当するのは2回目ですが,通常の裁判(裁判官だけの裁判)とは異なる点もあり,なかなか慣れないもので,準備にも苦労しています。

 

 弁護士の立場から見て,通常の裁判と最も異なる点といえば,(当たり前ですが)裁判員の方が審理に加わるために,法律用語をそのまま使うわけにはいかないということです。

 通常の裁判であれば,裁判にたずさわる裁判官,検察官,弁護人とも法律のプロですので,三者の共通言語としての法律用語を,気兼ねなしに使うことができます。

 しかし,一般市民から選ばれる裁判員の方にすれば,法律用語は難解で,そのままでは到底理解できません。

 そこで,法廷で弁護人の意見を述べるときなど,法律用語を分かりやすくかみ砕いて説明する必要があります。

 このかみ砕く過程において,その言葉の意味が変化してしまうといけないので,「かみ砕き具合」が難しいのです。

 例えば,「未必の故意」という言葉があります。この言葉は,法律家であればそのままで意味を理解することができますが,一般市民の方にしてみれば「?」ですよね。そこで,「未必の故意」という言葉をかみ砕いて説明する必要があるのです。

 殺人罪の場合を例に挙げると,通常の裁判では,「被告人には確定的故意はなく,未必の故意しかありませんでした。」と言えば済むところを,裁判員裁判では,「裁判員の皆さん,被告人は,被害者が死んでしまっても構わないとは思っていましたが,必ず殺してやろうと思っていたたわけではありません。」と説明するわけです。

 この点は,裁判員の方と一緒に評議を行う裁判官の方が,我々よりももっと苦労されているのかもしれませんね。

 

 その他に,通常の裁判と大きく異なる点としては,集中審理が挙げられます。

 集中審理とは,事件によってその期間は異なりますが,例えば5日間なら5日間,朝から夕方まで毎日裁判が開かれるということです(事件によっては,間に休廷日が入ることもあります)。

 通常の裁判では,なかなかこういうことはありません。

 弁護士の立場からすると,裁判員裁判の期間中は,他の仕事に大きなしわ寄せが来ます。夕方で裁判が終わっても,その後翌日の準備をしなければならず(もちろん,かなりの部分は裁判が始まる前に準備をしますが),なかなか他の仕事に手が回らないのです。

 

 このように,弁護士としても,裁判員裁判はなかなか大変なのですが,裁判員に選ばれた方々は,もっともっと大変だと思います。今まで裁判の世界とは関わりなく生きてこられた方が,突然他人の人生の重大な局面に関わることになるわけですから,悩みやプレッシャーは大きなものがあると思います。

 裁判員裁判に臨むにあたっては,裁判員の方々のこのような悩みにも思いを寄せながら,充実した審理をしていただけるように,万全の準備をしたいと思います。

 そのことが,ひいては被告人が納得できる判決を得ることにもつながるものと思っています。

 

文責 桑野

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